2013年10月22日火曜日

風炉 中置 濃茶(長緒) 五行棚 


2013年10月15日(火)

【 中置点前 】 濃茶・五行棚 

中置:炉になる11月を目前にした10月にするお点前。
炭の火をお客様に少し近づけようと、風炉を畳の中心に置く。
水差しは細く長いものを使い、風炉の左側に(いつもと反対)。

五行棚:
十一代 玄々斎好みの棚で、陰陽五行説にちなみ、天板、地板の間に木火土金水(もっかどごんすい)を入れることからこの名がついてる。

木ー棚 杓
火ー炭火
土ー土風炉
金ー風炉 釜
水ー湯

この棚は必ず土風炉を使う。

3本柱のそれぞれの柱は、節の数が違う。
一つ節は向こうは、二つ節は客付き、三つ節は勝手付き
棚だけど、蓋置は「竹」、湯返しはナシ。






升麻
軸:
花:秋明菊(しゅうめいぎく)、升麻(しょうま)

茶杓:六閑斎 (武蔵野・山苞(やまづと))

水指:細水指(塗り蓋)

茶入:内海(だいかい)











【 準備 】
五行棚を手前畳の真ん中に置き、 薄器を上に飾っておく。
茶入を、いつも置いている水指の前の同じ位置に置く。(点前畳の1/4のあたり)
水指を風炉の五行棚の左側に半掛りに置く。

お菓子を運ぶ:主客の前に置き、一膝下がって立ち退室。礼「どうぞお菓子を」。
水指しを柱つきに置き、ふすまを開ける。

右手になつめ(半月)、左手に茶碗(茶碗に茶巾・茶筅・茶杓納める)を持ち運び、


けんすい(中に蓋置き、上に柄杓ふせる)持って入る。(ふすま閉める)

点前に座り(畳の中心)、けんすい置く。
柄杓構えて蓋置出し、五行棚の左前に置く。

柄杓置き(柄の先端は五行棚の右)、総礼。

建水くりあげ居住まいを正す。 



置きあわせ(茶碗ー右左右で膝前、茶入ー右で取り(上から持って)茶碗の下に置く)

茶入れを膝前に置くと右手前の輪をまっすぐ引いていく。
長いので右小指に挟みますと茶入れを横にして、つがりという止める沢山の輪を伸ばす。
今度は長い紐を向こうから手前にかけ右手で左手に乗せます。

長い紐は今度は左の小指に挟んで袋を右左と広げ、袋から茶入れを取り出す。

一度長い紐は、しごいて癖を取る。

輪を二つ向こうに作る。残った紐を手前から輪に通し、通したところを捻る。

2重の輪を袋に入れる。手前に一重の輪を出す。
袋はいつものように火のほうに打ち返し、左手で五行棚の左上に置きます。

茶入を帛紗(四方捌き)で清め(二引き、平棗扱い)、いつもある水指しの左前におく。
ふくささばき直し、茶杓拭き、茶入の上に置く。その横に茶筅出し置き、茶碗下げる。

水指の塗り蓋を、帛紗で清め、茶巾を置く。

ふくさ指に挟んで柄杓構えて、釜の蓋あける。
ふくさ建水の下に置く。

湯をくみ、置き柄杓。茶筅通し(コン、見上げてコン、2回、いりのしで抜く)
湯を捨て、茶巾取り、茶巾で拭く(3回半)。茶碗置き、茶巾釜の蓋の上に置く。

右手で茶杓持ち、左で茶入を取り、茶杓を握りこんで蓋を取り茶碗の右に置き、茶をくむ(3杓)
茶碗の縁に預けて、回し出す。

茶入の口を右手の親指と人差指で向こう手前と拭き、指を懐紙で清め、茶入の蓋をして、左手で茶入を元の位置に戻し、茶杓で椀中の茶をさばき、茶碗の縁で茶杓を軽く打ち、茶を払い、茶入の蓋の上に置く。

水指しの蓋を右手摘み、左手左上と二手で開ける。

柄杓を右手で上から取って、左手で扱って(取り柄杓)水を汲み、釜にさし(風炉の濃茶点前に限り、さきに水をさし湯加減をみる)湯を汲み、茶碗に入れ、残った湯は釜に戻す。(切り柄杓)

茶筅を取り、左手を茶碗に添え、茶と湯をよく練り合わせ、茶筅を茶碗の左縁にあずけ、さらに柄杓を取り、もう一度湯を汲む。

左手で茶筅を少し持ち上げ、その穂先から湯を茶碗にそそぎ、残った湯は再び釜に戻し、置き柄杓をする。

茶碗を出す。




正客は茶碗が出されると取りに出て座に戻り、茶碗を右手で左膝横に置き、連客は総礼をする。正客は感謝して、いつものようにして、一口いただく。
正客は茶碗、古帛紗と出されたとおりに引き、座に戻り、古帛紗を先に縁内右膝横に置いて総礼する。

正客は、古帛紗を左掌に拡げ、茶碗をその上にのせて喫む。
次客以下も正客と同様にしていただく。

正客が一口喫むと、亭主は服加減をたずねる。(「お服加減はいかがですか?」)

亭主は服加減を問うと、客付きに回り、

正客は右手をついてこれを受けその後二口半喫む。
その間、次客は「お先に」と挨拶する。

正客は喫み切ると、茶碗を下に置き、茶巾を取り出し、喫み口を清める。
正面を正し、次客に手渡ししておくり、たがいに正面を向いて送り礼、受礼をする。

正客は次客の一口で、茶銘、詰、菓子などをたずねる。

亭主は
「きうんでございます」「小山園でございます」「俵屋の光琳菊でございます」
などと答える。

亭主は末客の喫み切りで、居前に戻り、取り柄杓をし、水を釜に一杓さし、引き柄杓をする。

建水うしろの帛紗を腰につけ、茶碗が客より返るのを待つ。

正客は、末客より茶を喫み茶碗を下に置いた時、「お茶碗の拝見を」と請う。
末客はこれを受け、喫口を清めてから正客の前に持って出る。
正客は、次礼をして茶碗の拝見をする。

末客が拝見を終わると、正客との出会いで、正客に返し、
正客は正面を正し、出された位置に返す。 

茶碗取り込み総礼。湯をくみ捨てる。

茶碗を膝前に置き、「おしまいいたします。」



取り柄杓で水をくみ、引き柄杓。
茶筅通し(1回)、水を捨て茶巾を納め置き、 茶巾納め、茶筅入れ、茶杓持って けんすいさげる。

茶杓拭き茶碗にふせる。ふくさ建水の上ではらい、腰につける。

(中置は必ず本じまい)
右手で茶入を初めの位置に置き、
右横・左横・右手前の三手で、茶碗を棗の左横に置き合わせる。

釜に水1杓入れ釜の蓋閉める。
柄杓蓋置きに置き、水指しの蓋を二手で閉める。


客:「お茶入れ、お茶杓拝見を」

柄杓を建水にふせて、蓋置きを建水の下に置く。茶碗右1手で勝手つきに割る。

茶入を持って客付きへ向く。
帛紗を捌き、ふく(蓋を拭いたらふくさ握りこんで蓋を取り縁を拭く。)蓋をして茶入を出す。
帛紗を腰につけ居前に戻り茶杓を取り、客付きから出す。
再び居前に戻り、仕覆を左手で取り、右手で左手に載せ、客付きに回り、茶杓の右に置き合わせる。

正面へ戻り、柄杓、蓋置き、持って一膝下がって建水持ち、立ち、退室。

客:茶入、茶杓、仕覆をとりこむ。

茶碗持ってさがる。
水指し持って下がり、ふすまを閉める。



客:道具拝見。返す。

ふすまを開けて入室。道具正面へ座る。

客:「お茶入のおかたちは?」
点主:「内海でございます。」
客:「お釜元は?」
点主:「高取でございます。」
客:「お茶杓のお作は?」
点主:「六閑斎」
客:「ご名は?」
点主:「山苞(やまづと)でございます。」
客:「ありがとうございました」

左手に仕覆、茶杓を持ち、右手で茶入を持ってさがる。

柱つきに茶入、茶杓、仕覆を置き、総礼。ふすま閉める。

2013年10月1日火曜日

風炉 中置 薄茶 小板


2013年10月1日(火)

【 中置点前 】 薄茶・小板 

炉になる11月を目前にした10月にするお点前。
炭の火をお客様に少し近づけようと、風炉を畳の中心に置く。
水差しは細く長いものを使い、風炉の左側に(いつもと反対)。






升麻
軸:
花:秋明菊(しゅうめいぎく)、升麻(しょうま)

茶杓:六閑斎 (武蔵野・山苞(やまづと))

水指:細水指 束柴 淡々斎好

茶入:鮟鱇型


お菓子を運ぶ:主客の前に置き一礼、一膝下がって立ち退室
水指しを柱つきに置き、ふすまを開ける。 総礼。

水指を持って、風炉前左斜めのところに座り、水指を風炉の敷板の左側に置く。半掛り。 

右手になつめ(横から)、左手に茶碗(茶碗に茶巾・茶筅・茶杓納める)を持ち運び、
いつも置いている水指の前の同じ位置に置きあわせる。(点前畳の1/4のあたり)

けんすい(中に蓋置き、上に柄杓ふせる)持って入る。(ふすまは閉めない)

点前に座り(畳の中心)、けんすい置く。
柄杓構えて蓋置出し、水指前に置く。

柄杓置き(柄の先端は両膝の間)、建水くりあげ居住まいを正す。 



置きあわせ(茶碗ー右左右で膝前、なつめー右で取り(横から持って)茶碗の下に置く)

ふくささばき(草のふくささばき) 、なつめをふき(二引き)、いつもの水指しの位置の左前におく。
ふくささばき直し、茶杓拭き、なつめの上に置く。その横に茶筅出し置き、茶碗下げる。

ふくさ指に挟んで柄杓構えて、釜の蓋あける。
ふくさけんすいと体の間に置き、茶巾釜の蓋の上に出し置く。

湯をくみ、置き柄杓。茶筅通し(コン、見上げてコン、2回、いりのしで抜く)
湯を捨て、茶巾取り、茶巾で拭く(3回半)。茶碗置き、茶巾釜の蓋の上に置く。
茶杓持って「お菓子をどうぞ」

客:菓子盆を取り一礼、置き、次客に「お先に」点主に「頂戴致します」懐紙をだし膝前に置きお菓子を取り置く。次客との間にお盆を置く。いただく。

左でなつめを取り、茶杓を握りこんで蓋を取り茶碗の下(膝前)に置き茶をくむ(1杓半)
茶碗の縁でコン。なつめを置き、茶杓を置く。

水指しの蓋を右手摘み、左手左上と二手で開ける。お湯を入れたてて出す。



お客:取り込み、次客との間に置き、「お先に」膝前に置き「お点前頂戴致します」少しまわして(正面を避ける)いただく。飲み終わったら縁外にだし拝見する。

一口でふくさ腰につける。

客:茶碗を返す。

茶碗取り込み湯をくみ捨てる。

客:「どうぞおしまいを」

片手をついて一礼。
茶碗を膝前に置き、「おしまいいたします。」


取り柄杓で水をくみ、引き柄杓。
茶筅通し(1回)、水を捨て茶巾を納め置き、 茶巾納め、茶筅入れ、茶杓持って けんすいさげる。

茶杓拭き茶碗にふせる。ふくさ建水の上ではらい、腰につける。

(中置は必ず本じまい)
右手で棗を初めの位置に置き、
右横・左横・右手前の三手で、茶碗を棗の左横に置き合わせる。

釜に水1杓入れ釜の蓋閉める。
柄杓蓋置きに置き、水指しの蓋を二手で閉める。


客:「お棗、お茶杓拝見を」

柄杓を建水にふせて、蓋置きを建水の下に置く。茶碗右1手で勝手つきに割る。

棗を持って客つきへ向く。
ふくささばきふく(蓋を拭いたらふくさ握りこんで蓋を取り縁を拭く。)蓋をしてなつめを出す。
ふくさを腰につけ正面に戻り茶杓を取り、点前からだす。

正面へ戻り、柄杓、蓋置き、持って一膝下がって建水持ち、立ち、退室。

客:なつめ、茶杓とりこむ。

茶碗持ってさがる。
水指し持って下がり、ふすまを閉める。


客:道具拝見(なつめー縁外に置き、一礼、蓋をとって裏書き・花押を拝見、
一礼して縁内の客との間に置く。茶杓ー縁外に置き一礼、拝見。縁内の次客との間に置く。返す。

ふすまを開けて入室。道具正面へ座る。

客:「お薄器のおかたちは?」
点主:「秋草蒔絵の鮟鱇型でございます。」
客:「(お塗は聞かない)」

客:「お茶杓のお作は?」
点主:「六閑斎」
客:「ご名は?」
点主:「武蔵野」
客:「ありがとうございました」

左手に棗を受けて、右手で茶杓持ってさがる。

柱つきに棗、茶杓置き、総礼。ふすま閉める。

2013年9月29日日曜日

茶入れと仕服

■ 茶入れの形 ■



 

 

 

 

■ 仕覆いろいろ ■

【緞子】

■ 薄器 ■

四滴(してき)

 左から
水滴(すいてき)
手瓶(てがめ)
つる付(つるつき)
油滴(油滴)



先生の四滴は、清水焼の昭阿弥(しょうあみ)

2013年9月15日日曜日

裏千家の系図

茶道の先駆者
・村田珠光(むらたしゅこう)(1423-1502)
茶道の先駆者で、茶義の形式よりも内面的(心)なものを追求した。
「自分の心の師となることはあっても、自分の心を師としてはならない」という言葉を残している。
 
・武野紹鴎(たけのじょうおう)(1502-1555)
千利休の師匠でもあり、村田珠光の茶を正しく受け継ぐとともに、茶室や道具までにも「わび」の心を表現する新たな工夫を加えた。

裏千家今日庵の系図
流祖 ・千利休(せんのりきゅう)(1522-1591)
 
二世 ・少庵宗淳(しょうあんそうじゅん)(1546-1614)

三世 ・元伯宗旦(げんぱくそうたん)(1578-1658)
  宗旦の三人の子、宗左に表千家不審庵、宗室に裏千家今日庵、宗守に武者小路官休庵を継がせたため三千家にわかれた。

四世 ・臘月庵仙叟(ろうげつあんせんそう)(1622-1697)

五世 ・不休斎常叟(ふきゅうさいじょうそう)(1673-1704)

六世 ・六閑斎泰叟(りっかんさいたいそう)(1694-1726)

七世 ・竺叟宗乾(ちくそうそうけん)(1709-1733)

八世 ・又玄斎一燈(ゆうげんさいいっとう)(1719-1771)

九世 ・不見斎石翁(ふげんさいせきおう)(1746-1801)

十世 ・認得斎柏叟(にんとくさいはくそう)(1770-1826)

十一世 ・玄々斎精中(げんげんさいせいちゅう)(1810-1877)

十二世 ・又玄少斎直叟(ゆうみょうさいじきそう)(1853-1917)
        ↑↑(この漢字は二つで一つの漢字。)

十三世 ・圓能斎鉄中(えんのうさいてっちゅう)(1872-1924)

十四世 ・淡々斎碩叟(たんたんさいせきそう)(1893-1964)

十五世 ・鵬雲斎宗室(ほううんさいそうしつ)(1923-)

十六世 ・坐忘斎(ざぼうさい)(1956-)

2013年9月3日火曜日

風炉 逆勝手 濃茶

2013年9月3日(火)
風炉 逆勝手 濃茶

軸:さいはての・・・・・・
花:木槿
棚:四方卓(よほうじょく)
茶入:瓢 瀬戸
仕覆:本圀寺緞子(青海波にオシドリ)
茶杓:又みょう斎 (虫の音・武蔵野・砧(きぬた))




 【 準備 】

帛紗は右側に付ける。
正面 左側に棚、右側に風炉。
棚の上に棗を飾り、迎えつけ。
「お菓子をどうぞ」ふすまを閉める。

客:菓子盆を取り一礼、置き、次客に「お先」点主に「頂戴致します」懐紙をだし膝前に置きお菓子を取り置く。次客との間にお盆を置く。いただく。

膝前に茶碗を置き、ふすまを開ける。
左足を立て、敷居まで右足を進め、左足から入る。


茶碗(茶碗に茶巾・茶筅・茶杓納める)を持ち運び、
点前に座り(畳の中心)、
茶碗を右横・左横・右手前で勝手つき(右側)に置く。

茶碗と茶入れを置き合わせる。(茶入れ水指しの左前の畳、茶碗右手前・左・右で水指しの右前の畳)

右足を立て、斜め後ろに引き、左回りに回って、右足から敷居を超えて下がる。





右手で建水を持ち、ふすまを閉める。

右手で建水をいつもの位置へ置く。

右手で柄杓を取り構え、右手で蓋置を風炉右手前に置く。
柄杓を持つ左手の上を右手で持ち、左手を下げ、左手で蓋置に置く。
総礼。
建水をくり上げ、居住まいを正す。


置きあわせ(茶碗ー右・左・右で膝前、茶入れ右で取り茶碗の下に置く)
おしふくのひもをほどき横向きに置き直し、
口を向こう手前の順に広げ、
手の平におき右左と口を切り、茶入れを取り出し置く。

おしふくは、右手で右横を持ち、火の方向にひっくり返さない!棚の左手前に置く。

【 帛紗 】

右手で帛紗を上に折り上げ、引き抜く。
右手を左手の上に返し、帛紗さばき。帛紗が縦の時は右膝の上で。
ふくささばき(草の四方さばき-六方さばき)、
茶入れをふき(蓋二引き胴2回 反時計回りに回し拭き)、水指しの左前におく。

ふくささばき直し、茶杓拭き、茶入れの上に置く。
その横に茶筅出し置き、
水指の蓋の上に、茶巾を出し置き、茶碗下げる。
ふくさを右膝横に仮置き。(柄杓を左手で持つから)

左手で柄杓を持ち、構えて、右手で帛紗を取り、釜の蓋あける。ふくさ建水の下に置く。

湯をくみ、茶筅通し(コン、見上げてコン、2回、いりのしで抜く)。
左手で湯を捨て、茶巾取り、右膝の上で拭く(3回半)。茶碗置き、茶巾釜の蓋の上に置く。

茶杓持って左で茶入れを取り、茶杓を握りこんで蓋を取り茶碗の右横に置き茶をくみ(3杓くみ出し、茶杓茶碗に仮置きし、回しだし)茶入れの口を向こう、手前とふき、蓋をして置く。
茶をさばき茶碗の縁でコン(音は立てない)。茶杓を置く。

水指しの蓋を、右・左横・右横・右斜め上の四手であける。

水1杓釜に入れ、湯をくみ、切り柄杓。

茶筅で練る。茶筅左にもたせて湯をくみ茶筅をまわしながら湯を入れ置き柄杓。
ゆるめる。出す。

お客:取り込み、お客が総礼。

持って感謝。少しまわして(正面を避ける)いただく。
一口で「おふく加減は?」
客:「結構でございます」
客つきに回る。茶名のやり取り。
客:茶を1口残し左茶碗を膝前に置き、「ただいまのお茶名は?」
点主:「きうんでございます」
客:「おつめは?」
点主:「小山園でございます」
客:「先程は結構なお菓子をありがとうございました」お茶を飲み切る。飲み終わったら膝前に置き、懐紙かぬれ茶巾で茶碗を拭く(3回)。縁外に出し拝見する。
飲みきりの音で、点前に戻り、 水1杓くみ、ふくさ腰につける。
客:茶碗を返す。
茶碗取り込み総礼。

湯をくみ、右手で捨てる。
「おしまいいたします」
取り柄杓で水を入れ、引き柄杓で置き、茶筅通し。
水を捨て、茶巾納め、茶筅入れ、右手で茶杓を握りこんで、右手で建水をさげる。

置き合わせ(水指しの左前に茶入れ、右前に茶碗ー右、左、右前)


釜に水1杓入れ釜の蓋閉める。
水指の蓋を四手で閉める。
客:「お茶入れ、お茶杓、おしふく拝見を」

柄杓を建水にかけ、蓋置き建水の下に置く。お茶碗を右・左・右手前の三手で勝手付きに割る。

茶入を持って客つきへ向く。ふくささばきふく(蓋を拭いたらふくさ置いて蓋を取り縁を拭く。蓋をして茶入れを出す。

帛紗を腰につけ正面に戻り茶杓を取り、点前からだす。

点前に戻り、左手でお仕覆をとり、客つきから出す。

正面へ戻り、右手で柄杓、蓋置きを持ち、左手で建水を持って、右足を立て、右回りで退室。

客:茶入れ、茶杓、お仕覆とりこむ。

茶碗持ってさがる。
ふすまを閉める。


客:道具拝見(茶入れー縁外に置き、一礼、蓋をとって中をを拝見、
一礼して縁内の客との間に置く。茶杓ー縁外に置き一礼、拝見。縁内の次客との間に置く。おしふくー縁外に置き一礼、拝見。次客との間に置く。返す。
ふすまを開けて入室。客つき正面へ座る。
客:「お茶入れのおかたちは?」
点主:「瓢でございます」
客:「お窯元は?」
点主:「瀬戸」
客:「お茶杓のお作は?」
点主:「又みょう斎」
客:「ご名は?」
点主:「砧」
客:「おしふくのお布地は?」
点主:「本圀寺緞子」「友湖」
客:「ありがとうございました」

右手でおしふくの底を持ち左手にのせ、お茶杓のせ、右で茶入れをもちさがる。
柱つきに茶入れ、茶杓、おしふく置き、総礼。

ふすま閉める。 

棚と卓

『棚』と『卓(じょく)』
茶道具の棚には卓と棚の2種類あります。
『卓』は茶道具を床の間に飾る時に使う飾り棚です。
『棚』は畳に飾る時に使う、あるいは点前で使われる棚です。

一言で『棚』といっても、いろいろ種類があり、真・行・草によっても違います。
 

■二本柱

丸卓(まるじょく)
 丸卓(まるじょく)は、天板、地板ともに丸い、二本柱の小棚です。
丸卓は、中国から伝えられた飾り棚である「卓」を棚物として応用した棚の一種で、炉・風炉いずれの場合も使用されます。

丸卓は、利休好み、宗旦好みがあります。
利休好みの丸卓は、桐木地で、二本の柱が天板と地板の内側に付き、地板の裏には低い三つの足がついています。
宗旦好みの丸卓は、黒の一閑張片木目で、二本の柱は天板と地板の外側に付き、地板が厚く、足はついていません。



杉棚(すぎだな)
杉棚(すぎだな)は、薩摩杉の木地の二重棚で、天板と地板は方形、中棚が前後に動き、客付と勝手付が脇板で、脇板上部に大きな香狭間透し、勝手付に竹釘があり、下部が糸巻状に刳ってある小棚です。
杉棚は、裏千家十一世 玄々斎(げんげんさい)精中宗室(せいちゅうそうしつ)が好んだ棚です。
杉棚は、玄々棚ともいい、玄々斎が田安家の御蔵調べのとき、蔵にあった不用の薩摩杉の長持を活かしこの棚に造りかえたといいます。
杉棚は、炉と風炉ともに用います。
2014年4月22日 続き薄茶





渚棚(なぎさだな)
渚棚(なぎさだな)は、桐木地で勝手付の側板を蛤形に刳って天板とし、客付に白竹一本柱を立て上部の切込みに天板を差し込み、地板は長方形で客付向うを斜めに切り落してある小棚です。

渚棚は、淡々斎(たんたんさい)の斎号で知られる、裏千家十四世 無限斎(むげんさい)碩叟宗室(せきそうそうしつ)が好んだ棚です。

渚棚は、裏千家の利休堂にある仙叟好みの釣棚「蛤棚」を置棚として好んだものです。

渚棚は、炉・風炉ともに用います。


■三本柱

五行棚(ごぎょうだな)
 五行棚(ごぎょうだな)は、焼杉の木目洗出し、天板と地板は方形で端喰(はしばみ)入り、白竹の三本柱で、竹柱を客柱二節、勝手柱三節、向柱一節に立てた小棚です。

五行棚は、裏千家十一世 玄々斎(げんげんさい)精中宗室(せいちゅうそうしつ)が好んだ棚です。

五行棚は、中置用の風炉を置く棚で、水指は置きません。

五行棚は、陰陽五行説にちなみ、天板、地板(乾、坤)の間に木火土金水を入れることからこの名があります。

五行棚は、木(棚あるいは杓)火(炭火)土(土風炉、灰)金(釜、風炉)水(湯)を表すということから、土風炉をのせる約束となっています。




徒然棚(つれづれだな)(業平棚ともいう)

徒然棚(つれづれだな)は、桐地春慶塗と桑木地の二種があり、菱形で三本柱の二重棚で、天板の下が二枚引の袋棚で、二枚の戸には磯馴松の絵が描かれ、菖蒲皮紐の引手が付き、袋棚の下に、客付に一段、勝手付に二段の業平菱の透しのある腰板が付いた小棚です。
徒然棚は、淡々斎(たんたんさい)の斎号で知られる、裏千家十四世 無限斎(むげんさい)碩叟宗室(せきそうそうしつ)が好んだ棚です。
徒然棚は、「業平棚」(なりひらだな)ともいいます。
徒然棚は、炉に用いられます。

蛤卓(はまぐりじょく)
蛤卓(はまぐりじょく)は、桐木地根杢の蛤形の天板と地板に、白竹の三本柱で、竹柱を客柱一節、勝手柱二節、向柱三節に立てた小棚です。
蛤卓は、淡々斎(たんたんさい)の斎号で知られる、裏千家十四世 無限斎(むげんさい)碩叟宗室(せきそうそうしつ)が好んだ棚です。
蛤卓は、棚板に根杢(ねもく)を使い、その木目を蛤の貝殻の甲の縞目に見立てたところからこの名があります。
蛤卓は、裏千家の利休堂に仕付けられた、裏千家四世 仙叟好みの釣棚「蛤棚」をもとに好んだものです。
蛤卓は、炉・風炉ともに用いられます。






平生棚(へいせいだな)

平生棚(へいせいだな)は、溜塗の三本柱の二重棚で、天板が円形、中板が三角形、地板が方形の小棚です。

平生棚は、裏千家十六世 坐忘斎(ざぼうさい)玄黙宗室(げんもくそうしつ)が好んだ棚です。

平生棚は、炉・風炉ともに用います。

柄杓は、伏せて入り飾りにします。




■四本柱

寒雲卓(かんうんじょく)
 寒雲卓(かんうんじょく)は、寒雲棚を半分に縮めたもので、赤杉木地、赤松皮付丸太の四本柱の二重棚、取り外しのできるやや幅の狭い中板を左右の棚桟に渡し、地板がなく畳摺(たたみずり)が三方に付いた小棚です。

水指はお運びで。素焼きのものを。

寒雲卓は、裏千家十三世 圓能斎(えんのうさい)鉄中宗室(てっちゅうそうしつ)が好んだ棚です。






四方卓(よほうじょく)
 四方卓(よほうじょく)は、赤杉木地の四本柱で、腰の三方に竹の横桟を入れ、向うには竹の桟から地板に腰板を嵌め込み、地板の下の四隅に足が付いた小棚です。

四方卓は、裏千家十二世 又玅斎(ゆうみょうさい)直叟宗室(じきそうそうしつ)が好んだ棚です。








更好棚(こうこうだな)玄々斎好み

更好(こうこうだな)は、桐材で黒掻合塗爪紅の二重棚で、天板・中棚・地板ともに一尺四方、中板・地板は端喰(はしばみ)入りで、地板の底の四隅に小さな雲形の足のある小棚です。

更好棚は、裏千家十一世 玄々斎(げんげんさい)が好んだ棚です。
更好棚は、利休好みの三重棚を元に作られた棚で、天板と下の柱を取って二重棚として好みなおした(更に好んだ)というところからこの名があります。

更好棚は、炉と風炉ともに用い、水を次ぐ時は水指をおろします。





紹鴎棚(じょうおうだな)
武野紹鴎の好みと伝える、炉専用の大きな棚。
檜材の春慶塗で、下に2枚引きの襖のある地袋がつき、その上に4本柱で天板がのる。 


天板には、板文庫か香炉か一輪挿し。
その下には棗。
右側の襖には、平水指を置く。

薄茶の場合は、襖を閉めておくが、
濃茶の場合は、初めから開けて、水指を前に出しておく。

薄茶の場合、拝見の時に左側の襖の中に「入飾り」。


最後は、「人飾り」にして、襖を閉める。











秋泉棚(しゅうせんだな)

秋泉棚(しゅうせんだな)は、檜地紅溜塗の二重棚で、中棚が流水形で、客付と勝手付に、上段に二葉、下段に一葉の計大小三葉の楓の透しのある横板が付いた小棚です。
秋泉棚は、淡々斎(たんたんさい)の斎号で知られる、裏千家十四世 無限斎(むげんさい)碩叟宗室(せきそうそうしつ)が好んだ棚です。
秋泉棚は、東京の大宮御所内に貞明皇后(大正天皇夫人)のために建てられた茶室「秋泉亭」の用具として、紹鴎水指棚をもとに、昭和六年の秋に好んだものです。本歌は宗哲作で、秋泉亭の余材をもって作られたといいます。
秋泉棚は、炉・風炉ともに用いられます。

八千代棚(やちよだな)
八千代棚(やちよだな)は、桐材紅溜塗の四方箱で、倹飩(けんどん)の前戸は鳥の子張りに金砂子が霞に撒いてあり、縁は桐木地、銀の七宝座の摘みが付き、箱の両側の上部に七宝透しがある箪笥です。

八千代棚は、淡々斎(たんたんさい)の斎号で知られる、裏千家十四世 無限斎(むげんさい)碩叟宗室(せきそうそうしつ)が好んだ棚です。

八千代棚は、利休好みの旅箪笥をもとにして好まれたものです。
八千代棚は、本歌には淡々斎の嘉代子夫人の筆で『古今和歌集』の「我が君は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで」の小色紙が張ってあることろからこの名があります。

八千代棚は、七宝透しの内側に桐木地の板が嵌っていて、これを引き出して芝点を行う場合に用いることもします。
八千代棚は、炉・風炉ともに用います。 

吉野棚(よしのだな)

圓能斎好
吉野太夫が好んだ二畳の席の吉野窓から意匠された小棚。
四本柱には吉野丸太のごく細いものを面皮付で用い、
客付は円窓を袴抜き、
勝手付は冬は障子、夏は葭をはめる。
勝手柱に竹釘が打ってある。








桑子卓(くわこじょく)

桑小卓は、天板は面を丸くとった唐戸面(からどめん)を施し、地板は木口を矢羽の後の部分のような矢筈(やはず)に取ってあります。
桑小卓は、裏千家四世 仙叟宗室(せんそうそうしつ)が、床に用いるために好んだもので、上に青磁袴腰香爐(せいじはかまごしこうろう)、下に瓢(ふくべ)の細口花生(ほそくちはないけ)を取合せたといいます。
桑小卓は、表千家七世 如心斎(じょしんさい)天然宗左(てんねんそうさ)が、点前用に用い始めたといいます。

【始め】
茶碗を勝手付きに割り付けて、
棗を取る前に、建水を両手で取り出しいつもの位置に置く。
棗を下ろし茶碗を3手で置き合わせる。
柄杓を左手を添えて右手で取り、構えて、右手で蓋置を取って、柄杓を蓋置に置く。
建水を進めて居住まいを正す。

【拝見を請われた後】
柄杓を構えずに棚の柱に立て掛け、蓋置を中板の左端に置く
一膝、下座を向いて、建水を持って帰る
清めた建水を持って入り、棚の正面に座る。蓋置を扱って、建水の中に入れ、両手で建水を地板にしまう(ちょっとはみ出す)
棗と茶入を拝見に出す
 


玉椿七宝棚








2013年8月23日金曜日

風炉 茶箱 (月点前)


2013年8月6日(火)
2014年8月26日(火)
2015年9月9日(水)重陽の節句 (着せ綿)
軸:蝉時雨
  清流無間断(せいりゅうかんだんなし)
花:矢筈ススキ・下野草(しもつけそう)・金水引

【準備】
建水:
鉄瓶:
火箸:
茶杓:
茶入:
茶箱、器据:
ウグイス、振出、茶筅筒、茶巾筒、小羽根、香合、古帛紗、帛紗、


● 茶箱点前は、雪、月、花、卯の花の四季四様があります
1 卯の花点前  うのはな 「卯の花点前」は、夏の季、茶箱の平点前といえるもの。
2 雪点前  ゆき 「雪点前」は,冬の季、伝物点前、盆を使わず、掛合を用いる。
3 月点前 つき 「月点前」は秋の季伝物点前、器据とウグイスを使い独特の雅趣がある。 
4 花点前 はな 「花点前」は,春の季、伝物点前、掛合がなく盆を使用する。
5 和敬点 わけいだて「和敬点」は道具も簡略にし茶箱の内で最も取組み易い。薄板を用いる。
6 色紙点 しきしだて 「色紙点」と,御所篭を用いた点前、茶巾箱と四枚の古帛紗を使う。

 点前にかかる前の準備

月点前は秋に寄せられて、裏千家11代家元の玄々斎が創案されました。
月点前は、器据(きずえ)という4枚綴りの板(左から①②③④)と、ウグイスという香道具に茶筅を立てて使うのが特徴で、茶箱の中ではもっとも優雅で美しい点前です。

器据とは、茶箱の蓋とほぼ同じサイズの板4枚を紫の打ち紐で2箇所ずつ打ち付けて繋ぎ合わせたもので、通常は重ねられているが(紐が右、結び目が下)、点前の際、パタパタと広げてその上に諸道具を広げてお点前をする(左から二枚目②が正面)。

 ウグイスとは、香道の七種道具の一つで、月点前では茶筅を器据の上に立てるために使用するU字型の金具。

箱の中には、
  • 仕覆に入れた棗
  • 長緒結びした袋に入れた茶碗
  • 茶筅筒
  • ウグイスを挿した茶巾筒
  • 振出しを仕込み、

掛合(かけごう)の
  • 中央に古帛紗、
  • その上に香合、
  • 小羽根、
  • 袋に入れた茶杓を置き、
  • 更にその上に草にさばいた帛紗をのせて、
蓋をする。

 香をたくので、点前座の敷板の上に火箸を置いておきます。 






【点前】
器据(紐が右)に載せた茶箱を柱つきに置き、ふすまを開ける。
総礼。
瓶かけ正面中央に置く
建水持って入る。(ふすまは閉めない)

点前に座り(畳の中心)、建水置く。

茶箱を勝手付きに置く。

器据を広げ、勝手付きから2枚目②の板が正面になるようにし、折り目を両手で押さえて整える。

箱の蓋を取って、瓶掛の右側に置く。

<小羽根>
右手で帛紗をとり、握りこみ、右手で小羽根を取り、器据の上を4度拭き清める。
(左から三枚①②③を三の字に、右の一枚④をカタカナのノに)

小羽根は蓋の上に斜めに置く。


左手の帛紗を、右手で器据の左端手前に置く。

掛合を箱と建水の間に置く。

<香合>
右手で中の香合を取り、左掌にのせ、蓋を取り、器据②の中央に置く。

右手で瓶掛前の敷板から火箸を取り、左手で扱い、香を焚き、火箸を元に戻す。

香合の蓋をして、小羽根と置き合わせる(「入」の字)。


振出しを右手でとり(左手を添えない!)、左手で扱ってまわして客付きに出して、主客総礼。 

<椀>
両手で箱から茶碗を出し、器据②の中央に置き、長緒扱いで茶碗を器据②に出す。

袋の緒は、片とんぼに結び、二つ折りにし、左手で箱中手前に入れる。

<棗>
茶碗の中の棗の仕覆の緒を一結びとき、左掌にのせ、もう一結びとき打留を引き、つかりをのばし、左掌で右左と仕覆の口を拡げて棗を取り出し、器据④中央に置く。

仕覆は打ち返さず、そのまま左手で箱に入れ、茶碗の袋に重ねて置く。

<茶杓>
右手で掛合の茶杓を取り、左手に預け、右手で袋から茶杓を出して器据④の棗の左に置く。

袋は、左手で先を手前に折り右手でそれにかけ、一結びして、左手で箱中の仕覆の上に置く。

 <茶筅筒>
その手で茶筅筒 を取り出し、右手に持ち替え、器据①の向こう右寄りに置く。

<茶巾筒>
左手で茶巾筒を取り出し、一手で茶筅筒の左に置き合わせる。


掛合を、古帛紗をのせたまま箱にかけ、箱・建水を向こうへ進め、居ずまいを正す。

 

右手で帛紗を取り、捌き直して、棗をふき(平棗の場合…帛紗を右脇で扱って、掌にのせ再び扱って蓋を二びき、扱って左手を半月)、元の場所に置く。

再び、捌き直して茶杓をふき、元の位置におく。

帛紗を右手に持ち替えて、帛紗で鉄瓶の蓋をし、器据の元の位置に置く


右手で茶筅筒を取り、茶筅を出し、茶碗に預け、茶筅筒を元の位置に戻す。

左手で茶巾筒を取り、ウグイスを出し、器据③の向こう寄りに置く

茶巾を取り、そのまま横にしてウグイスの前に置き、左手で茶巾筒を元に戻す。


右手で帛紗を取り、左手で鉄瓶をとり、右手の帛紗で蓋をおさえて、湯を茶碗に入れる。

帛紗は元の位置におく。


茶巾をたたみ直して元の所へ置き、次にウグイスを差し立てる。


茶筅通しをし、(2回打つ)茶筅はウグイスに差して、湯を建水に捨てる。

茶碗をふき、茶巾を入れたまま右手で茶碗を置き、その手で茶巾をとり、元の位置におく。

右手で茶杓をとり、左手で棗をとって、茶杓を握りこんだまま、(平棗の場合、手のひらに置く)蓋をとり、棗の後に置く。

二杓、茶を入れ、棗、茶杓を元に戻し、帛紗を取り、左手で鉄瓶を持ち、帛紗で蓋をおさえながら湯を入れ、帛紗を元に戻す。

茶筅を右手でとり、茶を点てる。

右手で掛合の古帛紗をとり、左のひらにのせ、右手を逆手にして、客付きへ右手の親指を下にしておき、ひろげる。


右手で茶碗をとり、左のひらにのせて、正面を正し、右手で古帛紗の上にのせて、客に出す。
 




茶碗が戻ると

右手で取り、左手で扱いながら、器据②にとり込み、右手で古帛紗を二つ折りにして膝の右横に仮置きする。

帛紗をとり、鉄瓶の蓋をおさえて茶碗に湯を入れ、湯を建水に捨てる。 

客よりおしまいの挨拶があれば、受け、茶碗を器据②におき(正客は振出しを出された位置に戻す)「おしまいにいたします」の挨拶をする。
                           
右手で膝横の古帛紗をとって、右手で掛合に置く。
 

右手で振出しをとり、右膝横、古帛紗の後に仮置きする。 

帛紗をとって湯を入れ、茶筅通しをする。
 

茶筅を引き上げ右手にもったまま左手で筒をとり、茶筅を入れ右手で器据①へ戻す。
 

ウグイスを抜いて縦にして置く。

右手で茶碗をとり、左手で湯を捨て、右手で取った茶巾でふき、茶碗を器据に置く。
 

右手で茶巾をとって(右膝の上)左手で取った茶巾筒に入れ、ウグイスを差し、
左手で元の器据①に置く。
 

右手で帛紗をとり、さばき直して茶杓をふき、元の場所に置く。
 

帛紗を建水の上で払う。帛紗を元に戻し、左手で建水を引き、両手で箱をひく。 


古帛紗を置いたままの掛合を箱と建水の間に下ろす。

箱中の茶杓の袋を取り出し、茶杓を入れて右手で掛合の古帛紗の上に置く。

箱中の棗の仕覆を出し、左掌の上で口を拡げて棗を入れ、茶碗の中に入れて緒を結ぶ。

箱中の茶碗の袋を出し、茶碗を入れて長緒扱いで結び、元の器据②に置く。

右手で茶筅筒を取り、左手で箱に入れる。

左手で茶巾筒を取り、一手で箱に入れる。

両手で茶碗を取り、左手を添えて箱にしまう

右手で振出しをとり、左で扱い、右手で箱の中に入れる(左手は添えない)。

右手で蓋の上の香合を取り、左掌で扱い、右手で掛合に置き、両手で掛合を箱にかける。


右手で帛紗を取り、左手に握りこみ、右手で蓋の上の小羽根を取り、器据を4度拭き、小羽根を右手で掛合に入れる。

帛紗を右手に持ち替えて、そのまま鉄瓶の蓋を切り、捌き直して、掛合に入れる。

両手で蓋を取って、箱に蓋をする。

器据の両端を持ち、元のようにたたみ、瓶掛正面に置き、その上に箱をのせる。



建水を持ち、水屋に下がり、次に箱と器据を持って下がり、総礼。ふすま閉める。


2013年8月22日木曜日

風炉 茶箱(卯花点)

2013年8月6日(火)

軸:蝉時雨
花:矢筈ススキ・下野草(しもつけそう)・金水引
茶杓:玄々斎
茶入:
建水:

茶箱:利休型
盆:山道盆



卯の花点前は、雪月花点前を簡略化し、11代玄々斎の考案されたものです。
茶箱の平点前とも称されています。

【準備】
  • 箱は利休型
  • 小ぶりの茶碗に古帛紗、棗を入れる
  • 向こうに茶筅筒、茶巾筒、振り出しを入れる
  • 茶杓を茶碗の上に斜めに伏せて置き、その上に帛紗を捌いて置く 
  • 山道盆に箱をのせ、建水を用意する









【点前】
茶道口建付けに箱を乗せた盆を置き、総礼。
盆を両手で持ち、瓶かけ正面に進んで置く。
建水を持ち出し、瓶かけ正面に座り、建水を置く。

盆を両手で持ち、客付のふちより畳の目3つほどに置く。
箱を両手で勝手付きに置く。
箱の蓋を両手で取り、膝前に置く。
右手で帛紗を取り、捌き直す。
盆の左方を少し持ち上げ、盆の上を三の字に拭く。
帛紗を盆の左縁にかけて置く。

右手で茶杓を取り、左手で扱い、盆の前縁にまっすぐにかけて置く。
右手で振出しを取り、左掌で扱い、回して客付に出し、総礼
両手で茶碗を取り出し、蓋の上にのせ、右手で棗を取り、盆の向こう中央に置く。
右手で古帛紗を取り出して、箱と蓋の間に置き、箱を両手で少し向こうにすすめる。(写真)

右手で帛紗を取り、捌き直して棗を拭き、盆の向こう少し左よりに置く。
捌き直して、茶杓を拭き、元の所へかけて置く。
帛紗を右手に持ち替え、鉄瓶の蓋を閉め、帛紗を元に置く。

左手で茶筅筒を取り、右手で扱って茶筅を出し、茶碗にあずけ、筒を左手で箱に戻す。
右手で帛紗を取り、左手で鉄瓶を持ち、湯を茶碗に入れ、鉄瓶・帛紗を元に戻す。
左手で茶巾筒を取り、右手で茶巾を取り出し、左手で筒を元に戻す。
茶巾をたたみ直し、盆の右の方へ置く。

茶筅通し。茶筅は盆の向こう右寄り。

右手で茶碗を取り、左手に持ち替えて、建水に湯を捨て、茶巾で茶碗を拭く。
茶巾を入れたまま右手で茶碗を元の所に置き、その手で茶巾を出し、元の所へ置く。
右手で茶杓を取り、お菓子を勧める。
左手で棗を取り、茶杓を握りこんで棗の蓋を取り、茶杓のあった所へ置く。
茶を入れ、棗の蓋を閉め、左手で元の所へ戻し、右手で茶杓も元に戻す。

右手で帛紗を取り、湯を入れて鉄瓶・帛紗を元に戻す。
右手で茶筅を取り、茶を点て、茶筅を戻す。

右手で古帛紗を取り、左掌にのせ、右手を逆手にして客付へ右手の親指を下にして置く。
そのまま拡げ、右手で茶碗を取り、左掌で扱い、右手で古帛紗にのせて出す。

茶碗が戻れば、右手で蓋の上に取り込み、右手で古帛紗を右膝横に仮置き。
茶碗に湯を入れ、湯を建水に捨てる。

お仕舞いの挨拶があれば、これを受けて茶碗を蓋の上に置き、お仕舞いの挨拶。
(正客は振り出しを出された所に返す)

右手で古帛紗を取り、箱と蓋の間に置き、
右手で客付の振り出しを取り、右膝横の古帛紗のあとに仮置きします。

茶碗に湯を入れ、茶筅通しをし、茶筅を右手に持ったまま、左手で筒を取り、茶筅を入れる。
茶筅筒を箱中に戻し、右手で茶碗を取り、左手で湯を捨て、茶巾を取り、茶碗を拭く。

右手で茶巾を取り、持ったまま左手で筒を取り、茶巾をその胴にあてて巻くようにして入れる。
左手で茶巾筒を箱中に。


右手で帛紗を取り、捌き直して茶杓を拭き、盆上の元の場所に置く。
帛紗を建水の上で払い、帛紗を元の場所に置き、建水を引き、両手で箱を引く。
右手で古帛紗を取り、茶碗の中に入れ、その上に右手で棗を入れる。

茶碗を箱にしまい、右手で振り出しを取り、左掌で扱い、右手で箱中に入れる。
茶杓を取り、茶碗の上に斜めに伏せて置く。

右手で帛紗を取り、鉄瓶の蓋を切り、捌き直して箱中に入れる。
両手で箱のふたを閉め、両手で箱を盆にのせ、盆を瓶かけ正面に置き直す。
一膝勝手付きに向き、建水を持って下がる。
盆を持ち下がり、茶道口に座り、盆を建付けに置き、総礼。終わり。










2013年7月16日火曜日

風炉 洗い茶巾 薄茶 つるべの水指 


2013年7月16日(火)
2017年7月4日(火)

軸:清流無間断(せいりゅうかんだんなし)
  鳥啼山更幽(とりないてやまさらにしずかなり)
花:木槿
  紫陽花
茶杓:不休斎 (祇園囃子・宵山・打ち水)
   認得斎(天の川・かじか・織姫)
茶入:琉球蒔絵の中棗
   四滴(水滴・つる付・油滴・手瓶)
水指:つるべ
   割蓋

夏は水を使うお点前が多くある。
一番の基本は洗い茶巾。

利休さんがお弟子の瀬田嘉門の伊羅保焼きの大きな平茶碗を持っているところから、夏のお点前を考えるように宿題を出したという。

瀬田さんは、その大きな琵琶色の茶碗にたっぷり水を入れ、琵琶湖のイメージにした。

名前をもじって、大きな長い茶杓を作り、琵琶湖に架かる瀬田の大橋、唐橋とした。

茶巾はたっぷりの水に浮かべられ、絞る水音は涼しさを呼ぶ。

茶会は大成功だった。



準 備:釜の右側につるべの水指を置いておく。
お菓子:主客の前にお菓子を置き一礼、一膝下がって立ち退室

柱寄りに、平茶碗を置いて、ふすまを開けて総礼。
     (洗い茶巾を流して、なみなみと水を張った平茶碗に茶杓と茶筅)

勝手付きに仮置き、退室。

右手になつめ(掌に)、左手に建水を持ち運ぶ(ふすまは閉めない)。

点前(畳中心)に座り、建水を置く。
右手掌の棗を左手で横から持ち、右手で半月に持ち、水指右前に置く。
茶碗を、右横左横右手前と持ち、水指左前に置き合わせる。
(両手扱いで)

柄杓構えて蓋置き出し、風炉の左角に出ず入らずで置き、柄杓置き(カツンポトン)、建水くりあげる。 







置きあわせ
・茶碗ー右手前・左横・右横で膝前(両手扱いで)
・なつめー右で取り半月持ちで茶碗の下に置く

ふくささばき(草のふくささばき) 、なつめをふき、水指しの左前におく。
(四滴の場合は二引き)
ふくささばき直し、茶杓拭き、なつめの上に置く。その横に茶筅出し置き、茶碗下げない

ふくさ指に挟んで柄杓構えて、釜の蓋あける。
柄杓を釜に預ける。(置き柄杓)
ふくさ建水の下に置く。

茶碗を少し自分の方へ引き寄せる。
茶巾を持ち上げ、涼やかな水の音をたてる。
1回茶碗の上で絞ったら、建水の上できちんと絞る。
畳み直して、茶巾を釜の蓋の上に出し置く。

茶碗の水を、両手で少し流してから左手一手で建水に流す。
茶碗を膝前に置き、湯を一杓入れ、茶筅とおし。

茶筅通し(コン、見上げてコン、2回、いりのしで抜く)
湯を捨て、茶巾取り、茶巾で拭く(3回半)。茶碗置き、茶巾釜の蓋の上に置く。
茶杓持って「お菓子をどうぞ」
                                                            


                                                                                       
客:菓子盆を取り一礼、置き、次客に「お先」点主に「頂戴致します」懐紙をだし膝前に置きお菓子を取り置く。次客との間にお盆を置く。いただく。

左でなつめを取り、茶杓を握りこんで蓋を取り茶碗の下に置き茶をくむ(1杓半)
茶碗の縁でコン。なつめを置き、茶杓を置く。

水指しの蓋を開ける。
つるべ:右手で左側向こうを少し押す。両手で手前を引いて、右側に手がかりを残して重ねる。
割蓋:左手で蓋を押さえて、 右手で三時を持ち開け、半分まできたら左手で重ねる。
お湯を入れたてて出す。



お客:取り込み、次客との間に置き、「お先に」膝前に置き「お点前頂戴致します」少しまわして(正面を避ける)いただく。飲み終わったら縁外にだし拝見する。

一口でふくさ腰につける。

客:茶碗を返す。

茶碗取り込み湯をくみ捨てる。

客:「どうぞおしまいを」

片手をついて一礼。
茶碗を膝前に置き、「おしまいいたします。」


取り柄杓で水をくみ、引き柄杓。
茶筅通し(1回)、水を捨て茶巾を納め置き、 茶巾納め、茶筅入れ、茶杓持って けんすいさげる。

茶杓拭き茶碗にふせる。右手で茶碗を左膝正面に置き合わせ、
中じまい(点前正面(左膝前)に茶碗、その右横になつめ)する。
ふくさ建水の上ではらい、腰につける。

釜に水1杓入れ釜の蓋閉める。
柄杓蓋置きに置き、水指しの蓋閉める。
手がかりを両手で引き、左側に置いて向こうに押しやり、最後は右手親指で押す


客:「お棗(お薄器)、お茶杓拝見を」

柄杓を建水にふせて、蓋置き建水の下に置く。茶碗右1手で勝手つきに割る。

なつめ持って客つきへ向く。
ふくささばきふく(蓋を拭いたらふくさ握りこんで蓋を取り縁を拭く。)蓋をしてなつめを出す。
ふくさを腰につけ正面に戻り茶杓を取り、点前からだす。

正面へ戻り、柄杓、蓋置き、持って一膝下がって建水持ち、立ち、退室。

客:なつめ、茶杓とりこむ。

茶碗持ってさがる。
水指し持って下がり、ふすまを閉める。


客:道具拝見(なつめー縁外に置き、一礼、蓋をとって裏書き・花押を拝見、
一礼して縁内の客との間に置く。茶杓ー縁外に置き一礼、拝見。縁内の次客との間に置く。返す。

ふすまを開けて入室。道具正面へ座る。

客:「おなつめのおかたちは?」
点主:「琉球蒔絵の中棗」 
   お塗は聞かない

客:「お茶杓のお作は?」
点主:「不休斎」
客:「ご名は?」
点主:「祭囃子」
客:「ありがとうございました」

左手になつめを受けて、右手で茶杓持ってさがる。

柱つきになつめ、茶杓置き、総礼。ふすま閉める。